モダリス・ストーリー

創薬バイオベンチャーの新星「モダリス」についての情報を個人投資家の皆様のために過不足なく丁寧に発信していきます。

記事016:モダリスの株価、8月を振り返って。

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1.8月のモダリスは大健闘。

8月3日にマザーズに上場し、初値2520円から始まってほぼ順調に、いや、大方の予想を超えて高値は4070円(8月25日)まで付けました。
さすがに、先週の金曜日は利益確定やら安倍さんの退任やら(また、機関の思惑も絡まって)で大きく下げ、終値は3200円まで落ちましたが、それでも上場初値から見れば先週金曜の終値は+680円です。
明けて本日の動向が注目されましたが、終値3460円(+260円)と持ち直して再スタートを切ったようです。
総括すれば、8月のモダリスは大健闘であったと言えます。
ただ、個人投資家の皆さんが持たれている疑問は「果たして、モダリスの適正株価はいくら位なの?」ということではないでしょうか。

2.バイオベンチャーの評価は難しい。

株価は「買う人と売る人がマーケット上で合意した価格」ですから、理論値で出した想定価格とはかけ離れた値で決まることも多々あります。理論値で株価が予測できれば、皆苦労はしません。
株は、「人気投票」「思惑の産物」「投資家の楽観と不安の産物」などと言われる所以です。

モダリスが上場当初は上がるだろう、という予測はもともと優勢でした。
それは、
①斬新な「切らない遺伝子治療」という安全な作用機序
②上場時から黒字のベンチャー
③既にメガファーマと提携済
⓸ライバルが少ない
⑤マーケットがほぼ未開拓
などなど、個人投資家が喜んで飛びつける材料が満載だったからです。

ですから、最初のうちは「かなり安心して参戦できる」という雰囲気が、モダリスの板には漂っていました。
ただ、先週の金曜日は「一旦は、そろそろガラるかな」「まずは、ここらで利確しておくか」「そろそろ、機関が動き出しているな?」という雰囲気の方が勝ったようで、これに安倍さんの退陣ニュースがトリガーともなって、500円安で3200円まで下げたと分析します。

バイオベンチャーほど、時価総額の評価が難しい業種・銘柄はありません。
時価総額を考える上で、種々指標を参考にします。
例えば「PBR」です。これは、時価総額を純資産で割った指標です。つまり、今現在会社を清算したらいくらの資産が残るのか?(=順資産)、この金額が純資産です。「PBRが2.0」とは、「会社の時価総額が純資産の2倍」ということを表します。ですから、PBRが高いほど、会社価値の評価が高い(高すぎる?)ということになります。
これは、業種によって異なります。
例えば、
トヨタ:0.95
三菱UFJ:0.35
東京海上HD:1.02
製薬では・・・
武田薬品:1.32
中外製薬:8.57
そーせい:2.43
ペプチドリーム:30.88
アンジェス:8.63
ステムリム:4.87
ブライトパス:3.01

等です。
それでは、モダリスは?と言いますと、なんと22.45です(帆実終値で計算)。
さて、これが高すぎるのか?順当な水準なのか?
これは、なかなか難しい問いです。バイオベンチャーの場合は、殆んどの企業が赤字体質。ただ画期的なPL(パイプライン)が巨額でライセンスアウトされたり、最終的に上市されて継続的なロイヤリティ収入が決まったりすると、ストップ高になり、その後も高値をキープする可能性もあり、このことで投資家は「ベンチャーへの投資は、これがあるからやめられない」という声もよく聞きます。
非常に大雑把な言い方ですが、直近のモダリスので、PBR10.0を下限値と仮定すると、1500円程度が下限値ということになります(ちなみに公募価格は1200円)。
ただ、モダリスはこれまでのバイオベンチャーとは異なる要素が多く「プラス加点」が多いので、下限値はもっと上の方にあるかもしれません。現に初値は、公募価格の約2倍の2520円から始まっています。
いずれにしても、個人投資家としては、常にアンテナを高く張って、情報を収集しておかなければならないと思います。

3.9月以降のモダリスは

9月以降のモダリスの株価はもみ合いながら上下すると思いますが、ポジティブなIRが出れば、大きく跳ね上がることは間違いありません。
現在のモダリスには、ポジティブIRのネタは沢山あります。
5+2の7つのパイプライン、協業で進行中が5つ、自社開発中が2つ、合計7つのパイプラインについては、それぞれ節目節目でポジティブIRがリリースされることは容易に予測できますので、これらのIRが戦略的にリリースされれば、株価は高騰します。
三者割り当てなどが実施される可能性もありますが、モダリスの場合はむしろマーケットは前向きに捉える可能性が大きく、株価は一旦下がってもすぐに盛り返して「研究推進のための資金調達なら、それはプラスに評価する」という捉え方が主流になることも十分考えられます。

私は、株価の予想はしませんが、まだまだモダリスを評価する材料の方が勝っているように思われます。

個人投資家の皆さんは、是非先日の森田社長の決算報告会の動画の試聴をお勧めします。
モダリスをより深く理解することで、ご自身の判断による投資行動が可能となります。
決算報告動画→
株式会社 モダリス