モダリス・ストーリー

創薬バイオベンチャーの新星「モダリス」についての情報を個人投資家の皆様のために過不足なく丁寧に発信していきます。

記事004:モダリス誕生の経緯、モダリスの強み(日経新聞から)

記事本文→ IPOを目前にしたモダリスですが、この日経記事(2018年2月8日)を読むと、モダリスの前身エディジーンの誕生からモダリス(旧エディジーン)の具体的な取り組み内容まで、分かり易く解説されています。
IPO企業を研究する場合、数年先からの新聞記事や論文記事に目を通すと、その企業のことをよく理解できます。
その意味では、この日経記事はよくまとまっていて、非常に参考になります。

以下、要点を列記しますと・・・

1.ゲノム編集技術の開発競争が激化する中、エディジーンは富士フイルムなどから15億円調達し、日本の医療会社として最初の実用化を目指した。エディジーンは米ボストンにラボを構え、ゲノム編集技術の改良を続けている。
2.一般的なゲノムゲノム編集は、クリスパー・キャス9という遺伝子を切るハサミの機能を持つ酵素「キャス9」と、酵素を遺伝子の狙った場所に運ぶ分子「ガイドRNA」を使う。
3.エディジーンは、遺伝子を切らないことによる独自の編集手法を編み出し、体に異常が生まれるリスクを抑える。さらに、酵素を小さくしたことで細胞内部にまで届くため、様々な治療で効果を持たせられる。
4.米国で2017年、クリスパー・キャス9を使った医薬品の実用化に向けて臨床試験が始まり、競争は新しいステージに入った。
5.ただ森田氏は、自社の方法は「遺伝子を切らないため、安全性でリードできる。先行企業より早く実用化できるかもしれない」と。創薬のターゲットは約7000ある遺伝子疾患のうち20ほど。
6.目的の遺伝子と違うものを切り取ってしまうリスクをなくし、ガイドRNAと一緒になって遺伝子の目当ての場所に向かう役割だけ残すことが、可能だと森田氏。
7.同社はさらに、遺伝子の二重らせんがある細胞内部にまで、酵素を届ける仕組みを築いた。そのために酵素の大きさを従来より小さくした。
8.細胞内に入り込める安全なウイルス「アデノ随伴ウイルス」などに、酵素が乗って運ばれていくように仕立てた。さらに酵素を小さくすることのも成功し、効率的な効果が見込める。
9.エディジーンはこの新しい技術を「クリスパー・ガンダム」と命名している。現在、膵臓がんと非アルコール性脂肪性肝炎を対象に、遺伝子の働きを正常にする医薬品を開発中だ。2年後に米国でヒトへの投与を始める予定で、そこからさらに5年後の販売開始を目指す。
10.エディジーンは16年に創業し、米ボストンのラボで研究者6人が開発にあたっている。実用化に資金が必要なため17年11月に約15億円集めた。最大の4億7000万円を出資したのは富士フイルム。伴寿一執行役員は「当社の技術と組み合わせ、エディジーンの新薬を実用化に近づけたい」と話す。
11.25年の市場規模は世界で85億ドル(約9200億円)に上るとの予測。クリスパー・キャス9を活用した創薬では、インテリア・セラピューティクスなど米ベンチャー3社がリードしており、ノバルティスやバイエルなどのメガファーマと提携している。
12.日本勢はゲノム編集で出遅れが指摘されてきたが、ゲノム編集市場で日本のエディジーンに寄せられる期待は大きい。

やはりモダリスの強みは「切らない安全な技術」のようです。切らない技術は他社も手掛けていますが、まだまだライバルは少ないようです。
安全性を担保するエビデンスが積み重なっていけば、モダリスへの信頼度はさらに増してきます。
やはり、注目したい企業で、上場からしばらくの間は目が離せません。
日経記事(2018年2月8日)⇒切らないゲノム編集で創薬 東大発エディジーン: 日本経済新聞


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